こんにちは。ウミガメ(@umigametool)です。
整備で使用頻度の高い工具に「ソケット」があります。
一言でソケットと言ってもその種類はかなり多く、どれを集めれば良いのか分からないという方もいらっしゃいます。
本記事ではそんなソケットの中で「特殊な形状のソケット」や「できれば持っておきたいソケット」を紹介します。
今回の記事と
の2記事を読んで頂ければ基本的に必要なソケット類は揃うかと思います。
ボルトやナットを保持するソケット
ソケットの内部にマグネットが入っていたり、スプリングとボールでボルトナットを保持する事ができます。
奥まったところで指が届きづらかったり、外すボルトナットを落としたくない時などに使用します。
SIGNET(シグネット):マグネットディープソケットセット 12265
ソケット内部に入っているマグネットでボルトナットを保持します。
ディープタイプですが価格が安く買いやすいセットです。
色が青になっているのもソケットホルダーなどに並べた時に分かりやすくて良いですね。
ボルトナットは鉄製のものが多いですが、ステンレスやアルミなど一部の素材のボルトナットには使用できないので注意。
サイズは8.10.12.13.14の5サイズ。
Ko-ken(コーケン):ナットグリップソケット RS3450MH/6
ソケット外周のスプリングと内側に少し出たボールでボルトナットを保持します。
マグネットと違いボルトナットの材質によって使えないという事がありません。
コーケンからはスタンダード・セミディープ・ディープとそれぞれナットグリップが出ていますが、狭いところでの使用がメインになるのでスタンダードタイプがおすすめです。
奥まったところにはエクステンションバーを使用すれば大丈夫なので。
サイズは細かくラインナップされていますが8.10.12.13.14.17の6サイズあればほとんど対応できるかと思います。
他サイズが必要な方は8個セットや10個セットを購入しましょう。
ユニバーサルソケット(首振りソケット)
ユニバーサルジョイントとソケットが一体になったモノです。
ユニバーサルジョイントとソケットを使用した場合より首振り部分からソケット部分までの長さが短くできるのでより狭い所で使用する事ができます。
使用頻度としては少ないですが、持っていたら時間短縮できたりして助けられる事も。
出しているメーカーは多くないですが、狭いところでの使用を考えると1/4(6.35mm)差込をおすすめします。
アストロプロダクツ:1/4DR フレキシブルソケットセット
使用頻度が低いなら安いモノでも良いという方向け。
サイズは6.8.10.12.14の5サイズが入っているので十分です。
価格が安く2000円以下で購入できるので「もしもの時の為に持っておきたい」と言う方にはピッタリです。
ko-ken:ユニバーサルソケット
ユニバーサルソケットは角度を付けてボルトナットを回すのでなめたりしやすいです。
コーケンのソケットなら信頼度も高いので安心して使用できます。
セット販売が無く、購入する場合は単品で必要なサイズを揃える必要があります。
サイズラインナップは4~14の1ミリ刻みで11サイズ。(1/4差込)
スプラインソケット
ソケット内部の形状により6角・12角・トルクス・スプライン等のボルトに対応できる便利なソケット。
不測の事態に備えて購入しておきたいソケットですが、対応力の高さから持ち運び用や車載用のソケットにしても良いと思います。
アストロプロダクツ:マルチスプラインソケットセット
アストロと書いていますがホニトン製です。(ソケットにしっかり刻印されています)
ホニトンのホニドライブと言われるソケットは通常のスプラインと微妙にソケット内側の形状が違い、より多くのボルトナットに対応できるようになっています。
セット内容は8.9.10.12.13.14.17.19.21.22mmの10サイズ。
ミリで書いていますがインチサイズにも対応しています。
外車などでは変なボルトナットが使われている事もあるので対応幅の広いこちらのソケットを持っておいたら便利です。
Pro-Auto(プロオート):3/8DR スプラインソケットハンガーセット SS3813H
ホニドライブの方がより多くの種類のボルトナットに対応できますが、実際に使用するのはトルクスや12角やスクエア(四角)くらいです。(私は日本車でそれ以外には見たことがありません。)
日本車をメインで扱っているなら通常のスプラインでも十分ですね。
プロオートのスプラインソケットは価格も安くサイズも多く入っているので購入しやすいです。
サイズは6.8.10.11.12.13.14.16.17.18.19.21.22の13サイズ。
レスキューソケット
ボルトナットの角が潰れてしまった時に回すためのソケット。
足回りやマフラー関係などは固く締まっていたり、サビなどで固着している事があって角が潰れやすいです。
整備をやっていると絶対に出会う事のある状況なので持っておきたいソケットです。
STRAIGHT(ストレート):ジオンソケット
ソケット内側の溝によって最大80%まで角が丸くなってしまったボルトナットを回すことができます。
価格も安くサイズもほぼ1ミリ刻みで入っているので買いやすいです。
スタンダードタイプしかないのが残念なポイント。
溝が入っていますが締め方向にも使用できるので普段使いのソケットとしても使用できます。
Snap-on:FDX(フランクドライブエクストラ)
ボルトナットへのあたり面などを変更し従来のフランクドライブソケットよりさらにシビアに作られたソケット。
某メーカーの車ではリコールで外すボルトがこのFDXでしか回せなかったとか・・・
もちろんジオンソケットより角の丸くなったボルトナットを回すことができます。
普段使いできない事もありませんが、作りがシビア過ぎておすすめはできません。
Ko-ken:ナットツイスター
完全な丸になったボルトナットでも噛みこんで緩める事ができます。
ジオンソケットやFDXとは違い、緩め専用のソケットです。
ボルトナットに噛みこむ構造の為、外したボルトナットは使用できなくなります。
スタビリンクなどのボールジョイントが壊れてしまった場合にボール部分の固定などにも使用できます。
メガネ用ソケット
ソケットの根元が6角になっていてメガネレンチやギアレンチ(ラチェットレンチ)などに取り付けて使用する事ができるソケット。
普通のラチェット+ソケットに比べるとかなり高さを抑える事ができるので狭い所で活躍するソケットです。
障害物などで微妙にボルトナットに届かないときのほんの少しの延長としても使えます。
メーカーによっては6角ではなく特殊な形状になっていて、同じ形状のギアレンチとセットになったモノもありますが、6角の方が持っているメガネレンチやギアレンチに使用できるので便利です。
SK11:デュアルドライブソケット SHS307DU
SK11はホームセンターなどでも取り扱われている事の多いメーカーですが、価格の割に使いやすくコストパフォーマンスに優れています。
「デュアルドライブ」という名前は、メガネレンチやギアレンチだけでなく、通常のラチェットハンドル(1/4、3/8差込)でも使用できるようになっているからです。
整備士の方のメインのソケットとしての使用はおすすめしませんが、持ち運び用や車載用として持っておけば通常のラチェットやギアレンチ等のどちらにも使え、重量も減らすことができて便利です。
入っているサイズも8.10.12.13.14.17.19mmと必要なサイズがほぼ入っているのでとても買いやすいです。
KTC:ラチェットめがねソケット TBZ1406
KTCは精度・信頼度が高く、安心して使う事ができます。
SK11とは違い、穴が丸くなっているため通常のラチェット等には使用できませんが、仕事で整備をする方なら別のソケットを持っていると思うので問題はありません。
入っているサイズは8.10.12.13.14の5サイズ。17くらいまでは持っておきたいので残念なポイントです。
狭いところでの使用がメインになるのでボルトナットに対して斜めにかかってしまったりする事もあります。
精度を重視したい方にはKTCがおすすめです。
できれば持っておきたいソケット紹介まとめ
本記事では「できれば持っておきたい」ソケット類を紹介しました。
よく使用するという訳ではありませんが、持っていたら使う事のあるソケットを紹介できたかと思います。
整備の現場では色々な工具を持っておかないと対応できない状況が多々あります。
そういう状況に当たってしまったとき、備えとして持っているか持っていないかで作業の時間が大幅に変わってしまいますし、周りの作業にも影響が出てしまいます。
色々な場面に対応できるように多くの種類のソケット(工具)を持っておきたいですね。
その他、整備士のおすすめの工具は
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