こんにちは、ウミガメ(@umigametool)です。
皆さんはT型の工具って使っていますか?
ソケットまで一体になった「T型レンチ」やソケット等を脱着できる「T型ハンドル」
自動車の整備ではあまり見かけることはなく、バイクなどの整備でよく使われる印象です。
しかし、自動車の整備では全く使わないという訳でもありません。
エアラチェや電ラチェの使えないところでは作業スピードを上げることができますし、そうでなくてもTレンチ・ハンドルが使いやすい所はあります。
本記事ではそんなT型の工具からDEEN(ディーン)の「スピーダーT型ハンドル」を紹介します。
DEEN:スピーダーT型ハンドルのデメリット
差込が1/4SQ(6.35mm)
DEENのスピーダーT型ハンドルは1/4SQですが、自動車整備で使用する工具は3/8SQ(9.5mm)が多いです。
必然的にソケット類も3/8SQで揃えていることが多く、持っていないものも多いという人もいらっしゃるかと思います。
1/4SQ→3/8SQへ変換するアダプターなどを使用すれば3/8SQのソケット類を使用することはできますが、ひと手間増えてしまいます。
もちろんアクセス性で言えば1/4SQの方が細いのでボルトナットにアクセスしやすいというメリットもありますが・・・
できれば3/8の方が使いやすかったかな?というところです。
ちなみに変換ソケットは意外と使う事もあり、持っていたら助けられる工具なのでセットでの購入をおすすめします。
ハンドルが回転する
ハンドル部は完全な円筒形となっているので回転します。
画像はハンドル部を真横から写したものです。
ほとんど気にならない事ではありますが、ボルトナットに当てる際にハンドルを持つとき回転しないように持たないといけません。
回転しないような作りになっていたらほんの少しですが楽な気がします。
DEEN:スピーダーT型ハンドルの特徴・メリット
スリーブ付きで回転がスムーズ
DEENのスピーダーT型ハンドルは「スリーブ」付のT型ハンドルになります。
「DeeN」と書いてある黒い部分がスリーブになります。
スリーブが付いていることでスムーズに回転させることができ、締め緩めの動作を素早く行うことが可能です。
スリーブ無しのT型ハンドル(Tレンチ)だと回転させるために少し「ゆるく」持たないといけませんし、その「ゆるさ」から回転がブレてボルトナットが外れたりすることも・・・
しっかり持ってスムーズに回転させることができるのはとても便利ですね。
作業の面ではとても使いやすく便利ですが、とても気持ちよく回るので単純に回すだけで楽しいです(笑)
実際に持ったら意味もなく回してしまいます(笑)
1/4SQビットも使用できる
基本的には1/4SQのソケット類を使用するかと思いますが、先端をスライドさせることで1/4のビットも使用することができます。
+ビットやヘックス(六角)のビットなどソケットタイプを持っていない、3/8でしか持っていない場合などはビットを使用することで対応可能です。
実際に作業する時は6角や12角のソケットを使うことが多いかと思います。
しかし他メーカーのT型ハンドルではあまり見かけない機能なので、1本のハンドルにたくさんの機能が欲しい方にはおすすめですね。
ハンドル部を脱着できる
T型ハンドル(Tレンチ)の最大の使いにくいポイントが「収納しづらい」という事です。
通常のT型ハンドルは文字通り「T」の形をしているためかなり場所を取ります。
しかしDEENのスピーダーT型ハンドルはハンドル部を脱着できます。
このおかげで収納時や持ち運び時にコンパクトに収納できてとても便利です。
特にエアー設備の使えない出張修理などではTレンチは作業時間を大幅に短縮してくれます。
そういった時にも活躍してくれそうですね。
ちなみにスピーダーエクステンション(画像下部分)はエクステとしても使用できますが、ガタつきを軽減するためにハンドルに差し込む部分の公差を極限まで小さく設計してあります。
ラチェットなどの種類によっては入らない事もあるので注意。
DEEN:スピーダーT型ハンドルのサイズ・重量
全長
DEENのT型ハンドルの全長は1/4SQ使用時で210mmです。
1/4ビットを使用する際は先端をスライドさせることで全長が伸びるので221mmとなります。
DEEN Jで販売された前モデルはもう少し全長が長く作られていたようですが、現場の声を反映させて少し短くなったようです。
私は前モデルを使用したことはありませんが、本記事で紹介している現モデルは全長も使いやすい長さとなっています。
ハンドル部サイズ
ハンドル部の長さは180mm
長すぎず短すぎず丁度いい長さです。
ハンドル部の直径は8.0mm
使っていて気になる事はありませんが、力を入れる時はもう少し太い方が力を入れやすいかもしれません。
早回しはしやすい太さかと思います。
ハンドル部はスライドさせることができ、両端にある溝で固定されます。
回転させるときに周りの部品に当たってしまう場合などはスライドさせて回転させることも可能です。
シャフト部(スピーダー部)サイズ
作業する際に持つスリーブは直径10.3mmです。
1/4SQという事もあり少し細めの作りとなっています。
ギュッと握るような使い方、指先でつまんで支えるような使い方どちらもしやすいです。
重量
重量はちょうど200g
漫画の単行本1冊と同じくらいの重さとなっています。
実際に持ったところ
実際に持ってみるとこんな感じです。
サイズ感の参考に。
別メーカーでのおすすめT型ハンドル
ko-ken(コーケン):3715SLK
本記事で紹介しているDEENのスピーダーT型ハンドルと似たようなT型ハンドルです。
軸には「フリーターングリップ」を設けることでスムーズな回転を生み出し、ハンドル部分も脱着可能となっています。
DEENと違うのは
・差込が3/8SQ
・ハンドル部が楕円形状で回転しない
・ビット使用不可
という事です。
一概にどちらが良いとは言いづらく、持っている工具や好みで選びたいところですね。
nepros(ネプロス):NBHT3
Tレンチの中で人気なのがネプロスです。
ハンドルの両端にウエイトを置くことで理想的な重量バランスを実現。
DEEN等と違いスリーブなどは付いていませんが、スムーズな早回しを可能にしています。
Tレンチは自動車よりバイク等で使用されることが多い工具ですが、Tレンチの使用頻度が多い方は先端がスクエア(差込)ではなくソケットになったものを揃えておいた方がソケットの脱着の手間を減らせるので作業スピードが上がります。
使用頻度に応じて「T型ハンドル」ではなく「T型レンチ」を選ぶことも視野に入れたいですね。
DEEN:スピーダーT型ハンドルのレビューまとめ
本記事ではDEENのスピーダーT型ハンドルを紹介しました。
実際T型の工具は自動車整備だと出番が少ない印象です。
もちろん使おうと思えば使えるところは多いんですが、エアラチェや電ラチェを使用することが多いです。
どちらかと言うとバイクなどで使われる事が多い工具ですね。
私は基本的にトラック等のドラムをバラす時に使用します。
前は10mmのTレンチを使っていましたが、このスピーダーT型ハンドルに変えて作業しやすくなりました。
グリスが付くのでTレンチより脱着できるソケットになったのも清掃しやすくて良いですね。
もちろん収納でも邪魔になりません。
スピーダーT型ハンドルはとても気持ちよく回り、作業スピードを上げてくれます。
場合によってはエアラチェや電ラチェより早い、使いやすい事もあるかと思います。
工具選びの参考にしていただけると嬉しいです!
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