こんにちは。ウミガメ(@umigametool)です。
自動車の整備をやっていると大きなトルクが必要な事は多々あります。
そういう時は長いラチェット等を使って緩めますが、一度緩んだらその後は割と楽に回ったりしますよね。
そのまま長いラチェットを使うと回しづらいし、だからと言ってラチェットを付け替えるのも面倒・・・
本記事ではそんな時に役立つ、使いやすい伸縮式のラチェットFACOMの「SXL.171」「JXL.171」を紹介します。
FACOM(ファコム):1/2伸縮ラチェットSXL.171の重量・サイズ感
全長(長さ)
伸縮を一番短くした状態です。
約305mmと1/2サイズのラチェットとしてはかなり短くなります。
一番長くした状態。
約435mmまで伸ばすことができます。
最小、最大以外でも合計8段階(305、325、345、365、385、405、425、435mm)で調節できるので、作業に合った長さに調節して作業する事ができます。
重量(重さ)
重量は826g
435mmの1/2のラチェットと考えると極端に重いほどではありません。
しかし、伸縮ラチェットでよく比較されるプロオートのSTR-F4と比べると少し重くなっています。
私は気になりませんでしたが、人によってはこの重さが気になる人もいるようです。
関連記事:自動車整備士におすすめの工具・伸縮式ラチェットハンドル
伸縮部
ファコムの伸縮ラチェットSXL171の一番の特徴と言っても良いのが伸縮部です。
四角形状(一面のみ凹凸あり)の伸縮部はほとんどガタが無く、他の伸縮ラチェットに比べて強度が高い事が分かります。
伸縮ラチェットは他のラチェットとは違い、伸縮部に大きな力が掛かります。
その為伸縮部から壊れたりする事もありますが、ファコムの伸縮ラチェットは伸縮部の強度がとても高いので伸縮部が壊れる可能性が低いです。
ヘッド部
ヘッドの首振りは180度以上。
フレックスタイプのラチェットでは外側に曲げた状態(画像右の状態)で早回しをすることもありますが、もちろん問題なく可能です。
首振りは固めで作業がやりやすいかと思います。
六角穴付きボルトで固定されているので締めたり緩めたりする事で首振りの固さも好みに合わせて多少調整できます。
ヘッドにはプッシュリリース付きでソケットの取り外しが簡単に行えます。
正転逆転の切替えレバーは大きめに作られていて、手袋をした状態でも簡単に切り替える事ができます。
細かいポイントですがこういう所で使いやすさが変わってきますね。
歯数は72枚で送り角5度です。
少しギアが固めなのがちょっと残念。
ヘッド部の厚みは39.2mm
薄いとは言えませんが、厚みが気になるようなところでの作業にはそもそも使わないような工具なのであまり関係もない気がします。
ヘッド部の外径は37.7mm
コチラも大き目です。
足周りやミッション周りで使用する時にボルトナットのすぐ横に障害物がある場合は多々あるのでもう少しヘッドの外径は小さかったら嬉しかったですね。
ソケットの種類や他のラチェットとの使い分けなどで上手く対応したいところです。
グリップ部
画像中央、「FACOM」のロゴと逆三角形(矢印)が付いている部分が伸縮のロックです。
矢印の通り、グリップ側にスライドさせることでロック解除になります。
グリップのすぐ上にロックがあるので持っている手でそのままロック解除する事ができます。
グリップ部分は太めのグリップで持ちやすいです。
人差し指が当たる部分が少しだけ凹んでるのも力を入れやすく滑りにくい工夫ですね。
グリップ自体の素材・質感もマットな感じで滑りにくく、高級感があります。
汚れも拭き取りやすく使いやすいです。
使う事は少ないかもしれませんが、グリップエンドにはサービスホールが付いているので収納等でフックに掛けたりする事もできます。
実際に持ったイメージ
実際に持った画像です。
サイズ感のイメージに。
FACOM(ファコム):3/8伸縮ラチェットJXL.171の重量・サイズ感
ここからはJXL.171(3/8差込タイプ)について書いていきます。
基本的には1/2差込のSXL.171と同形状で一回り小さいサイズになるので、大まかな特徴などは省略させていただきます。
全長(長さ)
コチラが一番短くした状態。
約245mmと、スタンダードサイズのラチェットと比べると少し長いです。
一番長くした状態だと約355mmになります。
コチラもSXL.171と同じく合計8段階(245、260、275、290、305、320、335、355mm)で長さを調節できます。
使用するのはほとんど一番短い状態か一番長い状態だと思いますが、場所によっては障害物を避けたりもできるので細かく調節できるのは良いですね。
重量(重さ)
重量は440g
他の3/8差込のラチェットと比べると少し重いですが、この重量ならほとんど気になりません。
ヘッド部詳細
ヘッド部の幅は28.2mm
他の3/8差込のラチェットと比べてもあまり変わらないくらいの幅になっています。
1/2差込のSXL.171は結構ヘッドが大き目でしたが、こちらはその点も使いやすくなっています。
ヘッド部の厚みは32.6mm。
プッシュリリースタイプなのでどうしても厚みが出てしまいます。
この辺りは他のラチェットとの使い分けで対応しましょう。
実際に持ったイメージ
実際に持ったところです。
伸縮は一番伸ばした状態にしています。
イメージとして。
FACOM(ファコム)伸縮ラチェットSXL.171・JXL.171のメリット
1本で数本分の働き
伸縮ラチェットの一番のメリットは1本で数本分の働きをできる事です。
トルクが必要なところでは長く、早回しをしたい時は短くして使用する事で場面に応じた使い方をできます。
強く締まっている時に伸ばした状態で1発目の緩めを行い、緩んだら短くする事でラチェットの持ち換えも行う必要がありません。
また、車載用や持ち運び用の工具としても1本でかなりの作業をカバーできるのでラチェットの本数や重量を抑える事ができます。
剛性が高い
伸縮ラチェットは基本的に剛性が低いものが多いです。
伸縮部に強い力が加わり、伸縮部から壊れる事が多々あります。
しかしFACOMの伸縮ラチェットは伸縮部もガタがほとんど無く、実際に使用してもかなりの剛性感が伝わってきます。
安心して使用する事ができますね。
FACOM(ファコム)伸縮ラチェットSXL.171・JXL.171のデメリット
SXL.171(1/2タイプ)は少し重い
重量の項目でも少し触れましたが、1/2サイズのSXL.171は少し重いと感じる方もいらっしゃるようです。
私はそれほど気になりませんでしたが、連続して使用したら腕が疲れるかもしれません。
(1/2サイズなので連続使用する事もあまり無いかと思いますが・・・)
3/8サイズの「JXL.171」は重さも気にならず、デメリットは感じませんでした。
FACOM(ファコム)伸縮ラチェットSXL.171・JXL.171のレビューまとめ
本記事ではファコムの伸縮ラチェットSXL171とJXL171について紹介しました。
私は1/2差込のSXL.171を先に購入しましたが、両方購入して使ってみると3/8のJXL.171がとても使いやすかったです。
特に自動車整備では3/8差込をメインで使用する事が多いのでJXL.171は活躍する場面が多いですね。
ファコムの伸縮ラチェットは
・強度が高い
・質感が良い(高級感がある)
・細かい使いやすさ
という特徴があります。
欲を言えば首振り部の角度を固定できればもう少し使いやすかったかもしれません。
それを差し引いてもとても便利なラチェットという事には変わりありませんが。
他メーカーの伸縮ラチェットと比べると価格が割高にはなりますが、長く使う事を考えると選択肢に入ってくるラチェットだと思います。
気になった方は使ってみてください。
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