こんにちは。ウミガメ(@umigametool)です。
発売されてから爆発的な人気で一時は品薄になった工具「電ドラボール」
ベッセルから発売された手動でも電動でも回せるハイブリッドなドライバーです。
そんな電ドラボールですが、新モデルの「電ドラボールPlus(220USB-P1)」が発売されました。
前モデルからの変更点もたくさんあるので、そのあたりの比較も含めてレビューしていきます!
VESSEL(ベッセル):電ドラボールPlusのデメリット
付属のドライバービットが使いづらい
ベッセルはドライバーで有名な工具メーカーです。
ドライバーで人気の他メーカーと比べても精度は劣らず、価格も安いことからベッセルのドライバーはかなり人気が高くなっています。
しかし、電ドラボールの付属ビットはあまり精度が良いとは言えません。
実際に使用してもカムアウト(ネジの頭からドライバーが外れる)しやすい印象です。
付属のビットはおまけ程度で考え、別で用意した方が気持ちよく使用できます。
私はWeraの両頭インパクターダイヤモンドビットがおすすめですね。
さすがのWeraとといった感じで安心して使用できます。
グリップ部が汚れやすい
電ドラボールPlusのグリップには滑り止めのためと思われる溝が施されています。
もちろん手動で回すときなどは滑りづらく持ちやすいので、性能としてはメリットが多いです。
しかし、使用しているとその溝が汚れてきます。
汚れるまでは良いんですが、その汚れを中々きれいに取るのが難しいんですよね・・・
汚れを気にしない人や車内専用として汚れにくい環境で使う人には問題ありませんが、私のように汚れが気になる方は注意が必要です。
ただ、ハイブリッドドライバーは電ドラボールに限らず汚れやすいソフトグリップになっているものが多いです。
どこかで妥協が必要なところですね。
スライドスイッチ
電ドラボールPlusにはスライドスイッチが採用されています。
先端側にスライドさせると右回転(締め方向)、グリップ側にスライドさせると左回転(緩め方向)となっています。
スイッチの中央には少しだけ出っ張りがあり指がかかるようになっていますが、それでもボタンタイプのスイッチと比べると使いづらい印象です。
持ち運びが多い方(電気工事関係など)はホルダーやバッグなどに入れる事も多いと思うので、そういった時には誤作動が少なくてメリットになるポイントですね。
VESSEL(ベッセル):電ドラボールPlusの特徴・メリット
電動・手動どちらでも回すことができる
電ドラボールに限った事ではありませんが、電動・手動のどちらでも回せるハイブリッドドライバーはやはり便利です。
自動車整備で言うと
・内装関係
・オーディオ関係
・バンパー交換
などなど、使用する場面はかなり多いです。
基本的にはプラス2番のビットを使用するかと思いますが、ソケットビット(ボックスビット)などを使用することでさらに使用場面は増えるかと思います。
ハイブリッドドライバーは単純に便利な工具なので持っておきたいですね。
回転スピード・締め付けトルクを選択できる
電ドラボールPlusは回転スピードと締め付けトルクを選択できるようになっています。
モードは3種類で
低速:280回転/1.2Nm
中速:340回転/1.6Nm
高速:400回転/2.0Nm
となっています。
私が使用した感じでは中速くらいが使いやすかったですね。
高速がトルクも強くスピードも速いので作業スピードも上がりますが、しっかり持っておかないと締め終わった時に勢いで滑ってしまう事がありました。
少し強く持てば良いだけの話ではありますが、私のように握力が弱めな人は滑るかも?
ちなみにモードの切り替えは画像の緑に光っている部分を押して行います。
低速:ゆっくり点滅
中速:早く点滅
高速:点灯
となります。
手動トルク12Nm
微妙に嬉しいのが手動トルクが12Nmという事です。
ハイブリッドドライバーは中身がモーターなどの機械になっているのであまり強いトルクをかけることができません。
手動トルクは10Nm以下のものが多く、電ドラボールの旧モデルも10Nmでした。
前モデルでは実際に「使用していて壊れた」という話ではありませんが、強めに締め付けていて「ミシッ」と音がすることもありました。
微妙な違いではありますが、強度が上がったことは嬉しいポイントですね。
USBタイプC
電ドラボールPlusは充電部にUSBのタイプCを採用しています。
一般的には「mini USBタイプB」や「Micro USBタイプB」が多く採用されている印象です。
タイプCはタイプBに比べ上下の向きを気にしなくて良いので、充電する際に差込部を確認する必要もありません。
微妙なポイントですがストレスが減るのは良いですね。
他に使用しているもの(ライトや携帯、カメラ等)がタイプCじゃない場合、ケーブルが統一できない場合もあります。
そういう時は1本で複数の規格に対応したケーブルを持っておけばケーブルもごちゃごちゃならずにスッキリするかも。
落下防止コードを取り付け可能
電ドラボールPlusにはグリップエンドに落下防止コードの取り付け用の穴を設けてあります。
電気関係や工事関係の方は高所で作業することも多々あるかと思います。
工具を落としてしまうと壊れるのはもちろん、下にいる人に当たってけがをさせてしまう可能性も・・・
そういった方にも安心して使用できるポイントですね!
自動車整備関係の方は恐らく使う事は無いかと思います(笑)
VESSEL(ベッセル):電ドラボールPlusのサイズ・重量等
全長
全長はビットまで含めて220mm。
ドライバーとしては普通か少し大きいくらいのサイズです。
ビットを抜いた本体だけの長さは約145mmとなっています。
収納する時などの参考にしていただければと思います。
重量
重量はビット無しの状態で170gです。
意外と普通のドライバーと比べてもあまり変わらないくらいです。
作業していて重さが気になるという事はほぼありません。
グリップ径
グリップ(一番太い部分)の直径は44.6mm。
とても持ちやすく力も入れやすいです。
元々ベッセルのボールグリップは人気が高いですが、電ドラボールの方が一回り大きくなっています。
個人的には電ドラボールの太いグリップの方が持ちやすいですね。
VESSEL(ベッセル):電ドラボールPlusと旧モデルの比較
デザイン
パッと見てわかるのがデザインの違いです。
旧モデルはボディ、グリップ部分が黒でしたが、新モデルのプラスではグリップ部分がグレーになっています。
色によって見分けやすいようにしてあるのかもしれません。
ちなみにプラスより少し前に販売された「ハイスピード」はグレーのボディにグリップがブラックと、電ドラボールプラスと逆の配色です。
ハイスピードは
電動トルク:0.4Nm
スピード:1200回転
と回転スピードに特化したモデルです。
トルク・回転スピード
新モデルになって一番の変更点と言えるのがトルクと回転スピードを選択できるようになったことです。
旧モデルでは
トルク:電動2Nm、手動12Nm
回転スピード:280回転
でした。
新モデルでは
低速:280回転/1.2Nm
中速:340回転/1.6Nm
高速:400回転/2.0Nm
の3モードから選択できるようになっています。
実際好きなモードで固定して使用する方が多いかと思いますが。それでも選択できるのは好みに合わせることができて良いですね。
電動の最大トルクは変わっていませんが、回転スピードが速くなったのも嬉しいポイントです。
前モデルを使っている方なら作業のスピードアップを実感できます。
サイズ
サイズは旧モデルに比べるとプラスの方がほんの少し大きくなっています。
太さは変わらず本体の長さが長くなっていますね。
使用する上ではほぼ違和感なく使用できるかと思います。
充電ケーブル・差込部
メリットの項目でも書きましたが、充電ケーブルがタイプCに変更されています。
(上画像は旧タイプのもの)
裏表がなくなったことで単純に差込安くなっているのはすでに書いていますが、ケーブルを挿し込む場所も変更されています。
前モデルではスイッチの横でしたが、プラスではグリップエンド部分にケーブルを挿します。
充電する上で挿し込む場所の違いは特にありませんが、スイッチ横にあった時と比べると見た目がスマートになったかな?
VESSEL(ベッセル):電ドラボールPlusのレビューまとめ
本記事では人気の電ドラボールの新モデル「電ドラボールPlus」についてレビューさせて頂きました。
実際に使用してみて一番旧モデルとの違いを感じたのは「回転スピード」ですね。
ネジを脱着するスピードはハッキリと違いを感じました。
自動車整備ではそんなに長いネジなどを回すことは少ないですが、バンパーなどの部品の取り付けや付け替えなどで多くのネジを脱着する作業もあります。
そういった時にはスピードが上がったことで作業時間を少しでも短縮できそうですね。
今からハイブリッドドライバーを購入する方で旧モデルと新モデルどちらを購入するか考えている方は少し高いですが新モデルをおすすめします。
既に旧モデルを持っていて、新モデルに変えるか悩んでいる場合はそのまま旧モデルでも十分かな?というところ。
どうしても気になる、使ってみたいという方はもちろん買って頂いて大丈夫ですが(笑)
ハイブリッドドライバーはとても便利な工具です!
まだ持っていない場合はぜひ購入して、その便利さを体感してみてください!
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