こんにちは。ウミガメ(@umigametool)です。
整備をやる上でロングストレートタイプのメガネレンチを持っていると、使用頻度も割と多く助けられる事があります。
特に「超ロング」と言われる長いタイプのメガネレンチは強いトルクをかけやすく、足回りやマフラーなどの下回り、エンジンやミッションの脱着でも活躍します。
本記事ではそんな超ロングストレートタイプのメガネレンチの中から「ネプロス:超ロングストレートめがねレンチ」を紹介します
ネプロス:超ロングストレートめがねレンチのサイズ感・重量
長さ(全長)
私が購入したのは8-10.12-14.17-19.22-24の4サイズ。
必要最低限で揃えました。
購入した分を実際に測ってみると
8-10:233mm
12-14:326mm
17-19:403mm
22-24:409mm
でした。
KTCの公式サイトに載っている数値と比べると多少ズレがありますが、私の測り方がコンベックス(メジャー)を当てて目視で測っただけなので測り方が悪かった可能性が高いです(笑)
ネプロスの工具は工差(製造時の誤差)を限りなくゼロに近づけているらしいので、ほぼカタログ値通りの仕上がりかと思います。
使用時の信頼度だけでなく、購入時の安心感も高くなりますね。
重量
重量は
8-10:67g
12-14:150g
17-19:333g
22-24:510g
でした。
ネプロスの超ロングは他メーカーと比べると全長が長い事もあり、重量は重めのものが多いです。
しかし重すぎるわけでも無く使用するには支障はありません。
他サイズの長さや重量、各部の詳細は下の画像をご覧ください。
引用:KTC公式HP
ネプロス:超ロングストレートめがねレンチの各部詳細
めがね部
少し画像が粗いですが、ボルトナットとの当たりはこんな感じです。
応力の集中を防ぎ、接触面積がより大きくなる「Nパワーフィット形状」を採用しています。
これによりレンチの強度アップと薄肉化を実現、もちろんボルトナットへのダメージも少なくなっています。
レンチの表と裏でボルトナットにハマる角度が変わるようになっています。
(画像はどちらも締める方向に押し付けています)
角度的にはほんの少しの違いですが、狭いところでほとんど回せない場合でも表、裏、表、裏・・・と使用する事で回せる事もあります。
超ロングストレートタイプのめがねレンチを購入する場合はネプロスに限らず裏表での角度ズレがあるものを選びたいですね。
また、どちらの面もザグリ(面取り)がありません。
作業性の面で考えるとザグリはあった方がボルトナットにハマりやすく使いやすいですが、ザグリ無しの場合はボルトナットの奥までしっかりとレンチがかかるのでトルクを効率的に伝える事ができ、なめたり(頭を潰したり)する可能性も低くなります。
ザグリの有り無しは好みや重視するポイント(作業性、安心感)で選んで良いポイントかと思います。
ハンドル(グリップ)部
ネプロスの超ロングは断面が長方形形状で少し角ばっています。
側面は幅広で握りやすく、力を入れた時に手が痛くなりにくい形状となっています。
他メーカーの丸みを帯びたタイプと比べると手の平で押しやすい(叩きやすい)形状です。
しかし、角ばったタイプは人によっては引いて使用する時に手が痛いという方もいらっしゃるかもしれません。
逆に丸みを帯びたタイプは角ばっていないので引く時に痛くなりづらいですが、押す(叩く)時に痛くなる可能性があります。
ちなみに私は痛くなく、快適に使用できています。
5GQという素材
ネプロスの工具は5GQという新素材で作られています。
5GQはネプロスと特殊鋼メーカーが共同開発した素材で、固さと粘り強さを兼ね備えています。
もちろん工具には適した素材で、メガネ部の薄肉化や工具自体のスリム化にも貢献しています。
ネプロス:超ロングストレートめがねレンチのデメリット
価格が高い
ネプロスは日本のメーカー「KTC」が手掛ける高級工具ブランドです。
もちろん精度も最高レベルのものが多いですが、価格もそれなりに高くなってしまいます。
標準小売価格では
No. | サイズ | 価格 |
NM11L-0810 | 8×10mm | ¥4150 |
NM11L-1012 | 10×12mm | ¥4710 |
NM11L-1214 | 12×14mm | ¥5200 |
NM11L-1315 | 13×15mm | ¥6590 |
NM11L-1417 | 14×17mm | ¥6590 |
NM11L-1618 | 16×18mm | ¥8400 |
NM11L-1719 | 17×19mm | ¥9010 |
NM11L-2224 | 22×24mm | ¥11600 |
となっています。
私は最低限必要なサイズのみ購入しましたが、それでも結構な金額がかかりました。
ツバ(メガネ部の出っ張り)の厚みが厚い
他メーカーに比べるとツバ(メガネ部の出っ張り)はかなり厚く作られている印象です。
超ロングの使用用途を考えると手が入らないような狭い所での使用が挙げられますが、この厚みでアクセスできないという事もあるかもしれません。
しかしこのツバの厚みのおかげで障害物をかわすこともできます。
ボルトが2本並んでいて手前のボルトが邪魔、という事も多々ありますがしっかりかわしてくれます。
本記事ではデメリットの項目に書きましたがメリットにもなるポイントです。
ネプロス:超ロングストレートめがねレンチのメリット・おすすめポイント
表面のメッキ処理が美しい
ネプロスの工具の人気なポイントがメッキ処理です。
鏡面仕上げのきれいなメッキは耐剥離性、耐食性、耐摩耗性に優れています。
もちろん精度や性能面も申し分ないですが、購入して手にするとそのメッキの美しさだけで満足してしまいそうなくらいキレイです。
めがね部の外径が小さい
ネプロスの超ロングストレートめがねレンチは他のメーカーのものと比べるとめがね部の外径が小さく作られています。
整備をやっているとボルトナットのすぐそばに障害物がありメガネレンチを入れる事ができなかったり、という事態にはたまに遭遇します。
そんな時でも外径が小さいネプロスならアクセスできる可能性が高くなります。
他メーカーより少し長い
他メーカーからも超ロングストレートタイプのめがねレンチは出ていますが、それらに比べるとネプロスは長めに作られています。
(小さいサイズ等は他メーカーより短いものもあります)
超ロングの性質上、足回りやマフラー等の下回りなどの固く締まったボルトナットを緩める事が多いですが、そういう時に長い分トルクをかけやすく力が弱い人でも回しやすくなっています。
特に日本人は外国の方と比べると平均して力が弱いと言われているので日本人に合った工具とも言えます。
ネプロス:超ロングストレートめがねレンチの使用イメージ
トルクをかけるところや奥まったところ
超ロングタイプのめがねレンチなので「トルクをかける(力が必要な)ところ」や「奥まったところ」での使用がメインになります。
主に下回り・足回り関係で使用する事が多いですね。
固く締まったボルトナットも比較的楽に緩める事ができます。
障害物を避けて使用する
ネプロスの超ロングストレートめがねレンチはメガネ部の「ツバ(出っ張り)」が深くなっています。
そのため画像のようにボルトが2つ並んだような場所でも手前のボルトをかわして奥のボルトにアクセスする事も可能です。
狭い所や奥まったところではこういう障害物にも時々遭遇するので「ネプロスの超ロング」が活躍する事も多々あるかと思います。
ネプロス:超ロングストレートめがねレンチのレビューまとめ
実は超ロングストレートタイプのめがねを購入するのはどのメーカーのものを購入するかかなり悩みました。
しかし、購入して実際に手元に来てみると仕上げのキレイさだけで満足感が高く「買ってよかった」と思えました。
もちろん作業でも実際に使用しましたが、安心感があり使いにくさも感じませんでした。
ちなみにリンクにはよく使うサイズがセットになったものを貼っていますが、「セットだから価格が割安で購入できる」ということでもないので私のように必要なサイズを選んで単品で揃えるのも良いと思います。
価格が高く購入するのに少し躊躇もありましたが、悩んでいる人がいればきっと私と同じように満足してもらえると思います。
超ロングストレートタイプのめがねレンチの購入を考えられている方は参考にしていただければ嬉しいです。